Project ”KAMAWOOD”
昔、鎌倉には「映画」がありました。
誰もが思い浮かべる代表的なものと言えば、松竹大船撮影所。通説では、映画がサイレントからトーキーへと移行した時、周辺に町工場が多かった蒲田撮影所では、その騒音が問題となり、大船に移行してきたと言われています。
鎌倉は、映画がサウンドを手にして、現代芸術・娯楽としての新たな時代を迎えると同時に、映画の街になったのです。
鎌倉や北鎌倉が舞台となることが多かった小津安二郎監督の作品をはじめとして、松竹の大看板シリーズ「男はつらいよ」など、ここから、日本映画の代表作が次々と生まれ、世界に向けて発信されました。
しかし、時代の流れとともに、その映画の灯は朧げとなり、1994年の大船オデオン座の閉館をもって、鎌倉市内の映画館はすべて姿を消しました。(鎌倉市生まれの本作主演・小林敬は、小学生の時に、鎌倉駅前にあったテアトル鎌倉で映画を観たことをよく話します。)
そして、松竹大船撮影所も、「男はつらいよ」シリーズの終焉とともに、2000年に閉鎖。現在は、イトーヨーカドーとブックオフ、鎌倉女子大学の敷地となっています。
今回、鎌倉市を舞台にした映画を撮影して、なぜこの街が「映画の街」だったのか、少し理解できました。この地の地形が、時間の流れが、山が、谷戸が、風が、海が、人が、映画に愛される空気を持っているのです。かつて、アメリカのHOLLYWOODがそうであったように。
私たちの「KAMAWOOD」構想は、そこから始まっています。
鎌倉に「映画」があったことさえ、忘れられようとしているいま、 私たちは、失われてしまった、「鎌倉」と「映画」の絆を取り戻したいと考えています。
鎌倉在住の私たちが、鎌倉で、鎌倉の皆さんとともに、映画を撮る。 「映画」を通して鎌倉市民の絆を強め、「映画」を通して鎌倉の魅力を世界に発信していく。
Made In “KAMAKURA”. Project “KAMAWOOD”. ご期待ください。
鎌倉市内のおもなロケ場所
国道134号線
浄智寺 材木座海水浴場
鎌倉山周辺 深沢周辺
梶原周辺 手広周辺
七里ガ浜周辺 大船商店街